粘着の測定基準知っていますか?

今回は粘着の測定基準について代表的なものをご紹介いたします。 使用される用途や条件などのご参考にしてください。

粘着の測定基準知っていますか?

製品の開発や設計の中で、“部品をボルトレスでくっつけたい” 、“粗面との接着を面で行いたい” 、などテープや粘着を検討する場面があるかと思います。その際にテープの粘着力、つまり“くっつく力”とは具体的にどんな方法で確認しているのでしょうか?

今回は粘着の測定基準について代表的なものをご紹介いたします。使用される用途や条件などのご参考にしてください。

1. 粘着力

試験片にテープを貼り付け、180°もしくは90°に折り返して一定の速度で引っ張りその際の剥がれる力を計測します。(図は180°の場合です。)
数値が大きければ大きいほど粘着力が大きいことを示しています。

2. 保持力

試験片にテープを貼り付け、垂直方向に一定の時間一定の荷重をかけた時のズレた量を計測します。
この場合は数値が小さければ小さいほど保持力が強いことを示しています。

3. せん断接着力

2枚の試験片の間にテープを貼り付け、両端を水平方向に引っ張り接合部分が破壊された時の力を記録します。
この場合は数値が大きい方が接着力が強いことを示しています。

4. タック力

傾斜30度の坂の途中に粘着テープを貼り付け、この上を直径1/32から2インチまでのボールを転がし粘着面で止まる最大のボールの大きさで粘着力を測ります。

ボールの大きさはNo.1~No.32まであり大きいほど粘着力が強いことを示します。

5. 引張強度

テープを水平に両方向に引っ張り破断した時の値を記録します。
数値が大きいほどテープの強度が高いことを示します。

6. 伸度

テープを両端から引っ張り破断した時の数値を記録します。数値は長さ方向と幅方向があり、元のテープからどれだけ伸びたかが%で表示されます。
テープの伸びやすさ、柔らかさがわかります。


今回は代表的な6つの測定方法をご紹介いたしました。

テープを貼る環境や用途によって変わりますが、設計や用途の参考にしてみてください。当社工業・車輌用両面テープではJIS規格に準拠した粘着データも掲載しておりますので是非ご活用ください。