CNTペーストのレオロジー解析(流動)
分散安定性(7日後の粘度上昇率)
リチウムイオン電池の高容量化や車載用途への使用拡大に合わせ、電池への安全性向上への要求が拡大しているも、高粘度材料の使用による分散性の悪さや、電流阻害によるサイクル特性への悪影響が課題としてあります。EV市場の拡大に伴い、高出力高容量化への対応材料の開発が急務となっています。
接着性に優れ、従来のバインダーに比べ3倍の剥離強度があります。幅広い有機溶媒だけでなく、水にも溶解し、難分散性材料でも低粘度・高固形分化を可能にしました。NMPの低減、分散安定化に貢献し、3つの化学ユニットの重量比を変えることで、化学的・物理的特性を変化させることが出来ます。
剥離強度
優れた接着性から現行バインダーと比べた場合、プロセスコストに貢献
難分散性材料でも低粘度化及び高固形分化さまざまな溶剤に可溶
有機溶剤だけでなく、水にも可溶。少量のバインダーで十分な機能発揮
PVDFに対しPVBを25%添加することで、全体樹脂量を25%低減することが可能バインダー配合
カソードのバインダー含有量 (wt%)粘着性
高出力/高容量化に向けた最適材料
樹脂量削減から電流疎外を抑え、サイクル特性への悪影響無く、活物質や導電材料の濃度Upに貢献カソード複合低効率
放電率特性
サイクル特性
サンプル | 固形物 | 粘度(Pa.s) | |
---|---|---|---|
1(1/s) | 100(1/s) | ||
PVDF | 58 | 323.7 | 9 |
PVDF + PVB | 65 | 15.9 | 2.4 |
固形分Upに貢献でき、
7%分のNMP溶液削減と乾燥時間短縮に寄与する
PVB樹脂を添加することにより、分散保持性が高い粘度が低いスラリーを作成することができる